最新刊
病院マネジメントの教科書 病院経営28のソリューション
(2021/03/12)※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新型コロナウイルス感染症により病院、特に急性期病院の経営が厳しさを増しています。新型コロナウイルス患者を受け入れた病院の多くは急性期病院で、その対応のためにコロナ専用病棟が各地でつくられ、そこにスタッフが配置されています。そもそもコロナ前から急性期病院は赤字基調にあったのに対して、療養病棟や回復期リハビリテーション病棟などは医業利益でプラスという状況に、コロナウイルスが襲来したわけです。国も第二次補正予算で病床確保料など様々な補助金対応をしてくれているわけですが、病院によって受け取る金額の多寡は異なりますし、それで十分というわけにもいかないようです。 そんな中でも「ちば医経塾」はオンラインと会場のハイブリッド方式で開催し、あるべき病院経営を求めて全国から受講生が集まり、皆で意見交換をしながら学んでいます。 企業経営についてはビジネス・スクールなど学ぶ場が多数存在し、組織のマネジメントという意味では共通する点も多くあります。ただ、ちば医経塾では、医療の特殊性を踏まえた構成にしており、病院経営を中心としながらも、医療倫理、医療安全、健康経営など広い範囲を体系的に学び、経営者として視野を拡げる機会を提供しています。また、大学病院だけでなく、公的、民間中小病院などでも役に立つ実践的な内容です。座学の学びに加え、演習を通じて自ら手を動かしデータ分析スキルを身に着け戦略の立案や各種提案ができる人材を育成しています。さらに受講生や講師とのネットワークを拡げ、同窓会など交流の場も提供していきます。 受講生は20 代前半から60 代後半まで熱意と多様なバックグラウンドを持つ同志が集う場です。北は北海道から南は沖縄まで全国から受講生が集まり、異なる医療環境を理解しながら、学びを深めています。職種も多岐にわたり、現役病院長、副病院長等の管理者や若手の医師や経営を担う事務職員、看護管理者、コメディカルスタッフなど医療機関に勤務する多職種がそれぞれの視点から議論を行います。さらに弁護士や市議会議員、製薬会社等の企業に勤務する方も医療をより深く学ぶために参加しています。 本書は第一線で活躍される講師陣のエッセンスの一部を共有し、明日の病院経営に役立ててもらうために講義録をまとめたものです。この学びを活かし、病院経営の司令塔が一人でも多く育ち、持続可能な医療が各地域で展開されることを願っています。