最新刊
欲ばらないこと
(2023/10/06)『怒らないこと』『怒らないこと2』『バカの理由(わけ)』につづく「三毒シリーズ」完結編!! 「欲」と「怒り」はコインの表裏 「欲」を克服すれば、「怒り」も消える。 これが煩悩をなくすための特効薬! 「生きるために欲は欠かせない」 「欲がなくなると生きる意欲もなくなってしまう」 みなさんの中には、そう考えている方もいるようです。 しかし、お釈迦様は「欲があるのは感情が高まった愚かな状態」とおっしゃいます。 感情とは心の汚れ。幸福になるためには、理性を育てなければなりません。 仏教では、「三大煩悩=貪瞋痴(欲・怒り・無智)」の最初に「欲」を挙げています。 そして、「欲」と「怒り」はコインの表裏。表が「欲」で、「怒り」よりも先にあります。 ですから、欲が克服できれば、大幅に煩悩をなくすことができるのです。 本書では、お釈迦様による欲の分析と克服法を、わかりやすくご紹介します。 なぜ「欲」はよくないのか アルボムッレ・スマナサーラ (「はじめに」より抜粋) この本のテーマは「欲ばらないこと」です。「欲」とは、仏教の三大煩悩である貪瞋痴の「貪(とん)」ですから、「貪(むさぼ)らないこと」がこの本の主題です。お釈迦様の教えに沿って、「欲はよくありませんよ」ということについてお話しします。 私にはすでに、「瞋(しん)・怒り」について書いた『怒らないこと』という本と、「痴・無智」について書いた『バカの理由(わけ)』という本があります。ですから、今回の『欲ばらないこと』で、「三大煩悩=貪瞋痴」の解説書がすべてそろうことになります。 三大煩悩すべてに共通していることですが、まずはその煩悩をしっかりと理解することが大切です。よく知ることで、正しい生き方が可能になります。 この本では、「欲とは何か」「なぜ欲が出てくるのか」というように、「欲・貪り」についての理論を一つずつご説明します。 目次 第1章 欲のみなもとーー命と心 1 命の定義 2 肉体の変化 3 生きるとは 4 心のかかわり 5 終わらない欲 6 心の変化 7 心の変化と欲 第2章 欲の分析 1 欲は生命の本能 2 欲を生じさせるもの 3 なぜ、愛着、欲が起こる? 4 欲の親分は「生存欲」 5 たちの悪い欲三つ 第3章 欲はなぜ悪いーー心の汚染図 1 欲がないほうが良い 2 欲という矛盾 3 渇きに塩水 4 奪い合い 5 心は汚染される 第4章 解決策ーー欲と必要を切り分ける 1 必要なものはなんですか 2 欲しいものはなんですか 3 私のもの 4 欲は妄想的 5 少欲知足 6 強欲とケチ 第5章 性欲ー解脱を阻むもの 1 性欲とは何か 2 性行為は出家には禁止 第6章 欲のコントロール 1 制限された能力・資源、制限のない欲 2 身体へのこだわりと心への無関心 3 正しい欲のコントロール法 第7章 執着を捨てる 1 「与えること」の真実 2 与えることと奪うこと 3 与えると損するか 4 「施し」は基本道徳 5 理性で生きる