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「だれにも言っちゃだめだよ」に従ってしまう子どもたち たくみに手なづける「ずるい言葉」
(2024/12/13)「君は特別だからだよ」 「家の人はわかってくれてないんじゃない?」 「みんなやってることだよ」 「おれがなんとかするから大丈夫」 「君は、はずかしいことをしたんだよ」 性的グルーミング=言葉巧みに対象(主に子ども)を手なずける、性犯罪の準備行動 社会を大きく揺るがしたあの性加害問題をきっかけに、 メディアなどで聞くことが増えた言葉、「性的グルーミング」。 加害者は、子どもの素直さや従順さ、 あるいは思春期特有の悩みを利用し、 わいせつ目的で被害者と「信頼関係」を築きます。 周囲も、そして場合によっては被害者本人でさえも、 その被害に気づけないことがある、 複雑で難しい準備行動が「性的グルーミング」なのです。 SNSがコミュニケーションツールとして広がったことで、 その手口はより複雑化・巧妙化しています。 実は、SNSでのやり取りから被害に巻き込まれるケースは、 子どもによる書きこみがきっかけになる場合が7割強というデータがあり、 加害者からではないという傾向が明らかになっています。 SNSのような外部から「閉ざされた」場が、 被害を生む温床になっていると言えます。 SNSに限らず、外部から「閉ざされた」場は日常に紛れ込んでいます。 悪い大人はどのような手口で子どもに近寄り、 信頼を獲得するのでしょうか。 そこには5つのプロセスがあります。 1被害者となる対象を探し出す 2関係性を構築する 3周囲から隔離する 4性的な行為に馴れさせ実行する 5口止めをする 本書は、1〜5それぞれの段階で加害者が使う代表的な声がけをピックアップし、 その言葉がけの裏に潜む加害者の心理と、 その言葉がけに従ってしまう被害者の心理を犯罪心理の専門家が解説します。 また、巻き込まれないためにどう考えたらいいのか、 そのヒントを提示しています。 少し立ち止まって考えてみれば、大人が子どもに対してするのは変だ、と気づける出来事かもしれません。 自分自身の「おかしい」「いやだ」に耳を傾けることが、被害から身を守る第一歩。 被害者になり得る10代、20代の人や、子育てをしている親御さんに伝えたい1冊です。