最新刊
若い読者のための心理学史
(2025/12/23)複雑すぎて面白い。心のしくみも、それを探る営みも。さまざまなアプローチ、 方法論あり、 学説、 流派あり。けっしてひとすじ縄ではいかない「こころの科学」史「心理学発展の通史はえてして退屈で読みづらいものだが、本書はその対極にある傑作だ。心理学の世界へ魅力的で楽しい入門を求めているすべての人に心から推薦する」ーーロバート・スターンバーグ(米国コーネル大学心理学教授)パブロフの犬から、ミルグラムの電気ショックの実験、CIAによる精神支配の秘密プロジェクト、さらには心理学界に新風をもたらしたポジティブ心理学まで……心理学のガイド役として英国を中心に活躍するヘイズが、東洋や世界各地にも目を配りつつ繰り広げる、心理学発展の物語。ユング、フロイト、ファノン、カーネマンといった主要な思想家にくわえ、劣等感、PTSDといった心理学の主要概念への理解も深まる一冊。心理学はその歴史をつうじて、より豊かに、より意味深く、より多様なものになった。手法の多様性こそが心理学の力である。そして、その力は、受容性を高め、人間の多様性を取りいれることによってのみ、さらに強化される。(本書 最終章=第40章より)【目次】1章 はじめにーーギリシャ人とガレノスと東洋の影響2章 進化する科学ーーデカルトからダーウィンまで、心についての考え方3章 フィニアス・ゲージの伝説ーー神経心理学のはじまり4章 精神物理学と初期の心理学ーー心の能力を測定する5章 無意識ーーフロイトと精神分析学者6章 生得主義者(ネイティビスト)の説ーー初期の知能テストと優生学の出現7章 行動主義心理学者の挑戦ーー刺激反応による学習、生得説(ネイティビズム)との対立8章 職場の心理学ーー初期の応用心理学、ホーソン研究、人間関係モデル9章 試される時代ーー計量心理学産業のはじまりとパーソナリティ検査の手法10章 社会生活の理解ーー社会心理学の父 オルポートとヴント11章 ゲシュタルト学派ーー全体の印象は部分の総和とは異なる12章 ふたりのポスト・フロイト派ーーカール・ユング、集合的無意識、アドラーの個人心理学13章 行動主義の根づきーーアルバートぼうや、オペラント条件づけ、スキナーのすばらしい新世界14章 発達する精神ーーピアジェ、ゲゼル、ヴィゴツキーの育児論15章 失われた環ーー欲求と動因による動機づけの説明とマズローが挑んだこと16章 人間主義運動ーー人間を全体として見ることの重要性17章 心理学、戦争に行くーーターニングポイント:応用心理学と軍事研究18章 ナチズムを解き明かすーー攻撃性についての精神分析的および生物学的説明19章 同調と黙従ーーアッシュとミルグラム20章 心の逆襲ーーミラー、ブルーナー、ナイサー 認知アプローチの推進者たち21章 感情とストレスーー闘争か逃走か ストレスと精神免疫学22章 関係を育むーー刷り込み、関係構築、母性剥奪論争23章 社会的学習ーー集団対立、集団規範、リーダーシップスタイル24章 態度の変容ーー認知的不協和、態度の測定、偏見の理論25章 冷戦下の心理学ーーミネソタ飢餓研究とCIAのマインド・コントロール実験26章 精神医学の正統派に挑むーー医学的モデルへの批判と反精神医学運動27章 アメリカの社会心理学ーーパーソナルスペース、魅力の測定、傍観者介入、個人主義に基づく研究の手法28章 ヨーロッパの社会心理学ーー集団への帰属意識が、理解、行動、意味の共同構築に与える影響29章 世界の心理学ーー日本、中国、ロシア、インド、南米30章 文化と自己ーーフランツ・ファノンとアイデンティティに関する植民地主義の視点31章 神経心理学の発展ーー神経伝達物質、薬、断眠、外科手術による脳構造の解明32章 コンピューター登場ーー認知、注意、記憶の情報処理モデル33章 知覚を理解するーー知覚するものをどう理解するかについての理論34章 コントロールとエージェンシーーー学習性無力感、統制の所在、帰属理論35章 社会的な子どもーーピアジェの理論の再検証と社会意識のある子ども36章 生まれか育ちかの論争は続くーー知能検査の種類とさまざまな議論37章 無力感から楽観主義へーーセリグマンとポジティブ心理学の確立38章 意思決定ーー日常の判断とヒューリスティックの使用、カーネマンのシステム1・システム2思考39章 接続点、ネットワーク、神経可塑性ーータクシー運転手に関する古典的研究、脳卒中からの回復、神経回路と社会的感情40章 方法論の革命ーー脱構築と脱植民地化、正統派調査手法とWEIRDサンプリングに対する異議さくいん