
最新刊
傍観者からの手紙ーーFROM LONDON 2003-2005
(2013/04/19)「他人の言葉に対する寛容は時に、自分が言葉に重きを置かない人の怠慢の証です。怒りを忘れない人は、言葉で戦っている人は、日本に住むあなたの周りにいるでしょうか」「ロンドンの事件の前後にも切れ目なく、イスラエルやイラクからは自爆テロや戦闘による死傷の報道が流れています。昨日もまた、イラクでタンクローリーを使った自爆テロが起き、70人以上が亡くなりました。9・11事件後、世界中を覆い始めた社会の砂漠化が、とうとうロンドンにまで来てしまった。残念ですが、それが実感です」2003年3月、イラク戦争前夜。朝日新聞ヨーロッパ総局長としてロンドンにデスクを構えていた著者から、一通の手紙の形式で原稿が送られてきた。「この手紙が届くのは一カ月後です。瞬時に地球の裏側に電子メールが届くいま、なぜそんな悠長なことを、と思われるかもしれません。ただ私は、そんな時代にこそ一月遅れの手紙が新しい意味をもつような気がします。」以来、2005年7月のロンドン同時多発テロ事件まで55通。歴史や文学作品というフィルターを通しながら、現場の取材と困難な時局の分析を記した本書は、ひとつの時代のかたちを定着させようとする試みでもある。
この著者の作品8
みすず書房 (小説)の作品12
鼓動が止まるときーー1万2000回、心臓を救うことをあきらめなかった外科医
鳥類のデザインーー骨格・筋肉が語る生態と進化
エクソダスーー移民は世界をどう変えつつあるか
スミス・マルクス・ケインズーーよみがえる危機の処方箋
民主主義の人類史ーー何が独裁と民主を分けるのか?
人体の冒険者たちーー解剖図に描ききれないからだの話
恐竜の世界史ーー負け犬が覇者となり、絶滅するまで
夜のある町で
薬物戦争の終焉ーー自律した大人のための薬物論
なぜ近代は繁栄したのかーー草の根が生みだすイノベーション
「第二の不可能」を追え!ーー理論物理学者、ありえない物質を求めてカムチャツカへ
福島の原発事故をめぐってーーいくつか学び考えたこと