最新刊
ず・ぼん18
(2013/06/07)『ず・ぼん』では何号かにわたり、電子出版や電子図書館をめぐる先行事例や、その周辺を追いかけてきた。 様々な注目すべき試行はあるが、爆発的な変化は起こっていない。 電子コンテンツ産業はいつブレイクするか? いっぽう図書館の電子化の問題は、電子コンテンツ市場の発展を待つばかりではなく、読者のいる「紙の出版物」を無視せず、提供する資料の豊富化、図書館の可能性の問題として論じ、トライされるべきである。 業務委託や資料費縮小などで出口の見えない図書館界だが、蓄積してきた「紙の蔵書」の新たな提示を含む、事業の新展開の方法としてチャレンジされなければならない。 電子書籍は出版にとっても図書館にとってもイノベーションなのだから。 米国ですすむ配信タイプの電子図書館モデルの紹介や、公共図書館自前の地域資料の電子化配信実験など、いくつかの議論と動きを追ってみた。 【目次】 ●数字で見る図書館(5) 公共図書館1988-2010年 図書館数/蔵書冊数/貸出冊数/資料費 ◎震災と図書館 ●東日本大震災、避難の道を振り返る インタビュー◎菅野佳子 [福島県富岡町図書館] ●キャンピングカーで東北を駆け巡る 被災図書館支援の旅 文と写真◎矢崎省三 ●著作隣接権付与をめぐって 中川勉強会の「中間まとめ(案)」に異論・反論! 座談会◎富田倫生 [青空文庫]、植村八潮 [専修大学文学部教授]、桶田大介 [弁護士]、境真良 [国際大学GLOCOM客員研究員]、沢辺均 [ず・ぼん編集委員] ◎特集 電子化への見取り図 ●慶應義塾大学メディアセンターの「電子学術書利用実験プロジェクト」の意義から 日本で学術書、そして図書館の電子化を進めるには? 文◎星野渉 ●札幌市中央図書館の試み 電子書籍の貸出実験で見えたこと 出席者◎淺野隆夫 [札幌市中央図書館]、花田一郎 [大日本印刷株式会社]、千葉真 [札幌市中央図書館]、木曽冴子 [札幌市中央図書館]、インタビュアー◎沢辺均 ●アメリカの公共図書館95%が導入する オーバードライブの電子図書館モデルとは? インタビュー◎溝口敦 ●約一二〇万冊の膨大な蔵書を未来へ 東大図書館リニューアル計画 インタビュー◎柴野京子 ●ず・ぼん編集委員が整理してみた 電子書籍と公共図書館のこれから 文◎真々田忠夫 ●出版デジタル機構会長植村八潮さんに聞く 電子化事業に関わるなかで見えてきたこと インタビュー◎植村八潮 ・編集後記 ・『ず・ぼん』バックナンバー ・『ず・ぼん』19号有料メルマガ配信のお知らせ