最新刊
新版 落語手帖
(2022/08/05)※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 落語事典の決定版! 全274席、口演頻度の高い噺をほぼ網羅。すべてに梗概・成立・鑑賞・藝談・能書を解説した落語ファン必読の一冊。新たな書き下ろしも加えて、名著を完全復刻! ●芝浜 【鑑賞】客席の、さわやかな熱気のようなものが、たったひとりでいる3桂三木助の所にまで伝わってきて、このあと『芝浜』をやるのだということに、なんともいえないすがすがしい緊張と、これから藝をやるのだという喜びが、三木助の身内に、ゆるく、しずかに昂まっていくのが感じられた。(略)ーー安藤鶴夫 ●だくだく 【藝談】はなし終えて楽屋に戻ろうとしたら「面白かったつもり」と客にいわれました。すぐに、「いやな客のつもり、横っつらを張り倒したつもり」とやったらうけました。ーー4柳亭痴樂 ●大仏餅 【鑑賞】(略)その日、8桂文樂が出て、『大仏餅』を演った。話が1ヵ所をぐるぐる廻りだしたとき、もう私は自分も胸がつぶれる思いで高座を見守った。(略)「ーーまた勉強して、出直してまいります」文樂が静かに引込んだあと、私はしばらく声が出なかった。(略)ーー色川武大 ……ほか、全274席(藝名の上に表記した洋数字は代数をしめす) (1ページ1演目でひける、梗概・成立・鑑賞・藝談・能書事典) 【演目】はいちばん馴染みの深い通称を首題に、別題もすべて提出。演者の語り口を彷彿とさせる筋とオチの【梗概】、初演時の時代背景がわかる【成立】、多彩な見巧者による、個性溢れる【鑑賞】、三遊亭圓朝はじめ、名人ならではの【藝談】、蘊蓄たっぷりの【能書】まで、詳細に解説。