最新刊
別冊文藝春秋 電子版58号 (2024年11月号)
(2024/10/20)◆新連載 太田愛 はじまりのことば 〈洗脳〉の三種の神器は、メディア・宗教・教育だ。新連載では「教育による洗脳」をテーマに据える。これは今書かねばならないー切羽詰まったような思いで、筆を執る 「ヨハネたちの冠」 首都近郊の〈スーパー教育特区〉に住む、個性的なアウトサイダーの3人の子供たち。柔らかな心を持つ彼らが出逢ったとき、物語は動き始める。この町には何が隠されているのか……圧巻の社会派クライムサスペンス、遂に開幕! 鈴木忠平 はじまりのことば ノンフィクション作家の自分がなぜフィクションを書くのか。迷いや寄る辺なさの中で、それでも心に決めたのは、モデルとなった人の狂気がより鮮明に描けると思ったから 「ビハインド・ゲーム」 負けることに慣れきったプロ野球チームと不祥事に揺れる親会社。出口の見えない暗闇を進む二つの組織を変えたのは、アメリカから来た一人の日本人だった。フィクションとノンフィクションのあわいに屹立する、ある再生の物語 ◆読みきり 背筋「オシャレ大好き」 一流ブランド「アニュス」を訪れる女性客。彼女たちは「あの子」の写真を私に見せ、奇妙な台詞を口にし、そしてー ◆最終回 伊岡瞬「追跡」 住宅街の放火殺人事件から始まった、裏切り裏切られのコンゲーム。三つ巴の「雛」争奪戦はついにクライマックスへ ◆ロングインタビュー 作家の書き出し Vol.33 取材・構成 瀧井朝世 朝倉かすみ 本を読み、人生を語る。人が生のままの姿になり言葉が溢れだす ◆対談 朝倉かすみ×中島京子 超高齢読書サークルが舞台の『よむよむかたる』を上梓したばかりの朝倉さんと、中島さんが初対談。読書会の楽しみ、老いがもたらす驚き、人生の喜びを語り尽くしました ◆エッセイ 藤田真央「指先から旅をする」 稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」 [第27回]ファーストコンタクト晩餐会 [第28回]サクラダ君と道草コロッケ [第29回]サクラダ君のアメリカンドッグ 今井真実「ひとりでまんぷく」 [第9回]韓国の朝ごはんで心も身体もぽかぽかに 間宮改衣「ルンバがきた」 ◆book trek 小林早代子『たぶん私たち一生最強』 くわがきあゆ『復讐の泥沼』 ◆連載小説 寺地はるな「リボンちゃん」 中学時代の同級生・福田の姪たちのためにキャミソールを縫うことになった百花。しかしその姉妹の好みは真逆で 門井慶喜「天下の値段 享保のデリバティブ」 大坂は江戸に勝利したーはずだった。しかし、大坂代表たる加島屋久右衛門は「これからです」と目を瞑り…… 一穂ミチ「アフター・ユー」 波止場の隅に手向けられた花束。誰かがここで亡くなっているのではないか? 沙都子の勘は果たして当たりだった 夢枕獏「ダライ・ラマの密使」 何故大黒はホームズたちと手を組もうとしているのか? 大黒は、もともとロシア人と仲間ではなかったのか?