井上理津子
(17)最新刊
師弟百景 “技”をつないでいく職人という生き方
(2023/03/01)俺の背中を見て覚えろ……ではない 関係が紡ぐ16のライフストーリー。 若き弟子はいかにして職人の世界に飛び込み、 師匠はどのように“技術”と“伝統”を伝えたのか 【内容】 働き方が多様化している現在、「好きなことを極める」「会社員にはならずに生きる」という要素に魅力を感じて、「職人」という存在にいま改めて注目が集まっています。 また、職人の世界における「師弟関係」も、「親方の背中を見て覚えろ」から「背中も見せるが、口でも教える。理論も説いて教える」というように時代に即して変化してきているのです。 本書では、一子相伝でなく、血縁以外に門戸を開いている師匠と弟子の“リアル”な関係を、16組32名に取材し丹念に描き出していきます。 長年の作業で身に付けた確固たる思想や、引き継いでいくべき金言がそれぞれに存在し、日本美術や工芸に興味がある人はもちろん、「働くとは何か?」と考えている人にも訴えかける一冊となっています。 【本書で紹介している職人たち】 ◆庭師 ◆釜師 ◆仏師 ◆染織家 ◆左官 ◆刀匠 ◆江戸切子職人 ◆文化財修理装コウ師 ◆江戸小紋染職人 ◆宮大工 ◆江戸木版画彫師 ◆洋傘職人 ◆英国靴職人 ◆硯職人 ◆宮絵師 ◆茅葺き職人 【著者プロフィール】 井上理津子(いのうえ・りつこ) 日本文藝家協会会員。1955年、奈良市生まれ。ライター。 大阪を拠点に人物ルポ、旅、酒場などをテーマに取材・執筆をつづけ、2010年に東京に移住。 『さいごの色街 飛田』(筑摩書房のちに新潮文庫)『葬送の仕事師たち』(新潮社)といった、現代社会における性や死をテーマに取り組んだノンフィクション作品を次々と発表し話題となる。 近著に『ぶらり大阪 味な店めぐり』(産業編集センター)『絶滅危惧個人商店』(筑摩書房)など。