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エゼケル・アラン

エゼケル・アラン

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エゼケルアラン
2018/10/05
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最新刊

ディスポ人間

(2018/10/05)

[この本について] なんといっても、この小説の面白さと魅力は、主人公ケニーの「くーる」で「馬鹿馬鹿しい」語り口にある。起きていることの極端さ、深刻さ、救いのなさを吹き飛ばす<快筆>が特徴。 ケニーの子ども時代(ジャマイカの1970年代、1980年代)は、政治的混乱と経済破綻で沈下の一途をたどっていた。歯止めの効かない貧困、恥の象徴である無学、大人たちの暴力と反モラル、共同体を不吉におおう迷信や呪術、、、そんな「クソ忌々しい村」をいつか出てやる、とケニーは心に誓う。子ども時代の鮮烈な出来事の数々と、国を出てビジネス・コンサルタントとなったケニーの30年後の回想が、日記、手紙、メール、詩や民話などをまじえて語られていく。実話に近い長編小説。 第1章「2.15 a.m. ー 私有財産」より  4歳の頃から、両親はときどきぼくを家からしめだすようになった。1970 年代のことで、家といっても、一間だけの「家みたいな」ものでしかなくて、両親と兄とぼくでそこに暮らしてた。妹たちはまだ生まれてなかったけど、ママとパパは家をなんとかしようと、しょっちゅう手を入れていた。  ぼくと兄さんが家から出されるのは、両親の喧嘩、家での出産、親が急にセックスしたくなったときなど。兄のマーティンはぼくほど気にしてない風だった。ぼくはうんざりだった。  「なんか他のこと考えろって」 これが兄さんの慰め方。  家の窓はふつうの窓ガラスで透明なやつ。ちゃんとカーテンがしまってないと(いつものことだけど)、嵐のような喧嘩、死産の場面、ドタバタのセックスシーン、と中で起きていることが丸見えだった。そのときのやんやの大騒ぎ、大音響はいまも耳について離れない。ああもっと強く、ハアハアヒャー、てめえこのやろう、ほらがんばってほら、もう二度となしだからね、あーもうもうもう、、、押し寄せる感情と絶叫のかずかず。  最初に家から追い出されたとき、ぼくはまだ学校にも行ってなかった。住んでいた地域(役所から「沈下地区」と見くだされていた)の子どもたちはみんな、6歳から学校に行っていた。その理由は、この地域の大人は、幼稚園など行っても役に立たないと思ってたから。ジャマイカの田舎は、歯が生える前から家庭教師を雇うらしい日本とはちがう。 もくじ 第1章 2.15 a.m. ー 私有財産 第2章 2.43 a.m. ー 更生用ムチ 第3章 3.17 a.m. ー 犯罪は報われない 第4章 4.21 a.m. ー 好戦家のマスターベーション ..... 第24章 ビヨンセとぼくがいっしょにいないわけ 第25章 二酸化炭素排出量 第26章 牧師 ..... 第41章 邪悪な霊 第42章 聖なる霊 第43章 皆が言うには 第44章 ぼくとセミコロン 第45章 子ども時代の墓地、もう恐くはない

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